金(ゴールド)価格と他の商品の価格はどのようになっていますか?
金(ゴールド)価格の上昇は、米ドルへの信頼感の低下が大きな要因ですが、ここで忘れてはいけないのが、新興国と呼ばれる国々の経済成長です。
つまり、金(ゴールド)は、工業製品としての需要、そして富裕層が増えれば増えるほど装飾品としての需要も増加しますから、豊かな人が増えれば当然のことながら価格の上昇を後押しすることになるのです。
具体的に、金(ゴールド)と代表的な商品の価格推移を比較してみますと、どちらも2008年半ばまでは急上昇していました。
ところが、サブプライム問題による金融危機の深刻化、そして世界の景気が後退するのではないかという見方が台頭し始めた2008年の夏以降には、金とその他の商品では、やや値動きに違いが出始めてきました。
金(ゴールド)の価格下落が緩やかな理由は?
2008〜2009年前半の価格推移を見ますと、金は原油や小麦などに比べて下落が緩やかになっています。
これは、「最後の安全地帯」として金(ゴールド)を買う動きが広がっているのではないかと考えられています。
つまり、今回の世界景気悪化の原因は金融危機ですが、アメリカや欧州では、金融機関の経営危機が連日報じられ、アイスランドのように国がまるごと破綻状態に陥ってしまったと報じられたところもあります。
こうなってきますと、株や債券といったリスクのある資産だけでなく、貨幣の価値も先行きが危ぶまれてきます。
しかしながら、世界の基軸通貨であったドルは、まさに金融危機の震源地であるアメリカの通貨ですから、もう簡単には信頼することはできないのです。
こうした状況が、金(ゴールド)を買いの流れにつながっているのではないかと考えられているのです。
|